診療報酬請求事務検定に合格する方法その1

診療報酬請求事務

1、診療報酬請求事務検定とは

医療事務の仕事をこれから目指したい、あるいは現在その仕事についていてステップアップだったり
資格手当が付くので受験するという方も多いと思います。
医療事務に関する資格には国家試験ではありません。民間が行っている試験のみです。
それではどこが主催している試験が良いのかと悩みますよね。そこで私がおすすめしますのは
公益財団法人 日本医療保険事務協会が実施しています診療報酬請求事務能力認定試験です。
ではこの試験の概要から紹介していきましょう。

2、診療報酬請求事務能力認定試験とは

①試験の実施
毎年7月12月の日曜日に実施されています。受験のチャンスは年2回です。
開始時間は13時からと午後スタートというのは珍しいですね。
②受験資格
誰でも受験できます。
③試験方法
学科と実技があリます。
1、学科試験
①医療保険制度等・公費負担医療制度の概要
②保険医療機関等・療養担当規則等の基礎知識
③診療報酬等・薬価基準・材料価格基準の基礎知識
④医療用語及び医学・薬学の基礎知識
⑤医療関係法規の基礎知識
⑥介護保険制度の概要
2、実技試験(診療報酬請求事務の実技)
④受験者層
圧倒的に女性が多いです。若い世代が多いのも特徴です。
⑤受験地
札幌市、仙台市、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟市、金沢市、静岡市、愛知県、
大阪府、岡山市、広島市、高松市、福岡県、熊本市、那覇市
(都道府県で表示されているのは会場で市町村が変更になることがあるため)
かなりたくさんの場所で実施されていますので、自宅から近いところを選びやすいのも
いいですね。
⑥受験料
9,000円(税込)
民間の試験だけあって少しお高めですね。もし資格手当が月1,000円もらえるなら所得税等の
控除を考慮しても1年ほどで元が取れます。
⑦受験申込
インターネットによる申し込み。受験願書を郵送で取り寄せることも出来るようです。
⑧診療報酬請求事務能力認定試験ガイドライン
(ホームページ等で受験する際に最新のものを確認して下さい。)
1 医療保険制度等
(1)被用者保険、国民健康保険、退職者医療及び後期高齢者医療等について、それぞれの保険者、
加入者、給付、給付率等制度の概要についての知識
(2)給付の内容すなわち現物給付及び療養費についての知識と、給付の対象外とされるもの、
給付が制限されるものについての知識
2 公費負担医療制度
生活保護法、精神保健福祉法、障害者総合支援法、感染症法等の法律に基づく公費負担医療制度及び特定疾患治療研究事業等によって
患者の医療費負担が軽減される制度についての知識
3 保険医療機関等
(1)保険医療機関(保険薬局)の指定及び保険医(保険薬剤師)の登録についての知識
(2)特定機能病院、地域医療支援病院、療養病床等の規定と保険医療の取扱いについての知識
4 療養担当規則等
「保険医療機関(保険薬局)及び保険医(保険薬剤師)療養担当規則」及び「高齢者の医療の確保に関する法律の規定による
療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準」は保険医療又は後期高齢者医療を担当する場合に守るべきルールを規定しているが、
その内容についての知識
(注)療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等(令和2年5月厚生労働省告示第215号)
5 診療報酬等
(1)診療報酬点数表(医科、歯科、調剤)は保険医療における医療行為の料金表であり、診療報酬の算定にあたり種々の取決めがあるが、
その算定方法についての知識
(注)
ア)基本診療料の施設基準等(令和2年3月厚生労働省告示第58号)
イ)特掲診療料の施設基準等(令和2年5月厚生労働省告示第214号)
ウ)厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準並びに入院基本料の算定方法
(平成26年3月厚生労働省告示第199号)等
(2)入院時食事療養及び入院時生活療養の費用の額を算定するための知識
6 薬価基準、材料価格基準
保険医療で使用される医薬品及び医療材料の価格とその請求方法についての知識
7 診療報酬請求事務
診療報酬請求書及び診療報酬明細書を作成するために必要な知識とその実技
8 医療用語
診療報酬請求事務を行うために必要な病名、検査法、医薬品等の用語及びその略語の主なものの知識
9 医学の基礎知識
主要な身体の部位、臓器等の位置及び名称(解剖)、それぞれの機能(生理)、病的状態(病理)及び治療方法についての基礎知識
10 薬学の基礎知識
医薬品の種類、名称、規格、剤形、単位等についての基礎知識
11 医療関係法規
医療法による医療施設(病院、診療所等)の規定及び医師法、歯科医師法等の医療関係者に関する法律による医療機関の従事者の
種類とその業務についての基礎知識
12 介護保険制度
保険者及び被保険者、給付の内容等制度の概要についての知識

3、試験勉強の方法について

試験は3時間です。学科20問と実技は外来レセプト1枚、入院レセプト1枚の作成をしなければなりません。かなり練習しないと3時間という短い時間で仕上げるのは困難です。
時間配分としては、外来レセプトは30分、入院レセプトは1時間、学科が1時間で、残り30分は
見直し時間という感じで計画しましょう。
私が受験で苦労したのは外来レセプトの30分でした。最初に解いた時は1時間以上かかってしまい、何度も練習をしたのですがそれでも最高で35分でした。
入院レセプトも1時間30分程要していましたが、こちらは最高55分で出来るようになりました。
学科については20問を1時間って余裕では?と思うかもしれませんが、医科点数表がある程度頭に入っていないと時間が全然足りません。
試験には持ち込みは出来ますが、1つ1つ目次から引いてしていたのでは全然時間が不足しています。
特に算定出来る条件が沢山書かれており、その最後の方にある項目が出題されている場合、順番に読んでいると時間をロスしてしまいます。
そのため、ある程度は理解しておく必要があり、現役で算定している人の方が有利となります。
次に試験を解く順番ですが、学科が不出来だとレセプトは採点すらして貰えないという話をよく聞きます。実際のところはどうか分かりませんが、
学科が完璧でもレセプトが出来なければ試験には合格しませんのであまり気にせずにと思っています。
私はレセプト作成から行いました。レセプトは作成するのにどうしても時間がかかりますが、学科はある程度勉強していれば解ける問題も出題される場合があり、
少ない時間でも解答できる可能性があるためです。
実際この順で合格しましたしお勧めしています。

では今回はここまでとします。
次回はもう少し詳細をお話ししていきます。
今回も読んでくださいまして有難うございました。

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